にほん昔話 トクリュウちゃん
梅雨前線が張り出しているそうだ。おかげで、すっきりしない日となっている。おまけに、湿度も結構高い。気温はそんなに上がっていないのに、体感的には蒸し暑くてエアコンを入れないと干上がりそうだ。いよいよ、エアコンが本格作動する時期になったんだなぁ。 論語、論語、顎ぅ・・・あっ、言い間違えた。 Long Long Ago そう、むかし、むかし、あるところに、お爺さんとお婆さんが住んでいたそうな。お爺さんとお婆さんの所には、まだ善悪の区別がつかないだろうと思われる男の子がいたそうな。その子は、世間の世知辛さや駆け引きといったことを知らないので、若さにまかせて時々暴走をすることもあったそうな。若さゆえの怖いもの知らずでも、なんとかこれまではやり過ごせていたのは、同じ年代の子供や森の中のクマさんたちとのやり取りだけだったからだ。 その子も成長して、高校に通うような年代になり、今までの村だけの生活から、都会の繁華街までに生活圏が大きくなったそうな。お爺さんとお婆さんは、その子の顔を見るたびに、口を酸っぱくして「良いことと悪いことの区別をしっかりしなさい。」「人を無闇に信用してはいけない。」といいました。それでも、その子は「何を言ってるだ。わいは大丈夫じゃ。」とお爺さんとお婆さんの言葉を取り合いませんでした。 そのころ、街では”トクリュウ”という犯罪が増えてきていましたとさ。村の多くの若い衆がが、伝書鳩による闇バイトに応募して犯罪の実行犯となっていましたとさ。そして、強盗やら強盗殺人やらで実際に捕まっていましたとさ。それでも、バイト代が魅力だと応募する若い衆は後を絶たない状態だったそうじゃ。そして、実際に捕まるのはバイトに応募した実行犯の若い衆だけで、指示役の鬼たちが捕まることはなかったんじゃ。 お爺さんとお婆さんは、村の神社に少年が闇バイトには手を出さないように願をかけにいったそうじゃ。と、ある日夢枕に神様が立って「心配なさるな。村の鎮守のわしが守ってやる。これから言う事を子供に言い聞かせるのじゃ。」と仰ってくれたそうな。 それから、お爺さんとお婆さんは、来る日も来る日も子供の顔を見ると必ずこういったそうじゃ。 「お前に優しい顔して近づいてくる人は、お前の何かを取ろうとしているのだよ。騙されないようにしなさい。」 「甘いことを言ってくる人ほど、その裏には恐ろしい罠をしか...