年寄りの冷や水

 昨日からの雨が引き続いて降りしきっている。こちらの地方では、レベル3の大雨警報が発出されているけれども、そこまでの降りではなかった。青森と、鳥取と、鹿児島の方が、大雨となっている。随分と広範囲というか、離れたところに、同じような線状降水帯ができているようだ。今回もまた、浸水や土砂崩れ等、台風でもないのに大きな被害となるかもしれない。




突然のことなので、とっても驚いているのだけれども、円がなぜか急騰している。つい先日も、為替で日米協調介入をしたけれども、その効果は1か月しか持たなかったなんて書いたばかりなのに、急に‘‘円’’が動き出した。今日の午後にはなんと、155円台と協調介入した後の円高水準にまで戻っている。しかも、今回の円高への動きは昨日の日本時間午後の時間帯に動き出しているのである。


財務省が為替に対して介入をするときは、多くが日本時間の深夜に動くことが多かったように覚えている。しかも、3連休や大型連休、もしくは金曜日と日本人の対応がしにくく、効果が長引くような日を選んでいたはずだ。それが、月初の平日の日本時間の昼間と、これまでには記憶のない時間帯から‘‘円’’が動き出したのだ。このことから、日本の財務省が為替介入をしたとは、とてもじゃないけれども想像はしがたい。かといって、アメリカさまが独自で為替介入をしたとか、日本のことを思って為替介入をしたなんて言うことは、さらさら考えられない。となると、市場では為替介入なしに円高への動きが沸き起こったと考えるのが自然なのだろう。あれほど、一方的に円安な動きのトレンドが、為替相場において自然発生的に円高へと傾いたというのだろうか。

よくみてみると、アメリカで開催されていたG20において、ベンセント財務長官が日本の片山財務大臣と植田日銀総裁に対して「リフレ政策は一定の成果をあげた。これからは、(デフレを脱した後の)経済環境においてはリフレ政策をやめるべき」と日本の財務政策と金利についての苦言というか要請をしたらしい。たしかに、日本だけは異次元の低金利政策をいまだに継続させている。しかし、なんとも内政干渉ともいえるアメリカから日本に対する政策要請である。アメリカの属国とも称される日本だけに、いうことを聞かざるを得ない、重たい発言だともいえる。


この発言を踏まえて、日銀が今月にも利上げに動くという思惑を投資家たちは確信したらしい。しかも、この9月だけでなく、これまでの半年に1回の利上げでなく連続しての利上げすら想定をしたらしい。その結果、アメリカと日本の金利差が縮まることで、キャリートレードの終焉を想定しているようだ。今回は、アメリカ・ベンセント長官による‘‘口先介入’’により、現物を投入せずとも円安のトレンドを円高へと方向転換させることに成功したと言える。

せっかく、ベンセント長官が隠し玉ともいえる口先介入で円安へ戻りかけていた流れを、強引に円高へと振り向けてくれたわけだ。それでも、背の低い骸のような植田ちゃんは、9月に行われる日銀の政策会合で冷や水をかけるんじゃないかと、σ(-"-) は興味を持って見守りたい。なんせ、この植田ちゃんて、これまでも利上げをするのではないかと言われたときに限って、「もう少し様子を確認して、確信が持ててから利上げをします」と肩透かしをしまくってきた輩だ。総理大臣に忖度をしているのか、周りの声に動かされるのは嫌だというプライドの高さゆえか、とにかく優柔不断な輩という印象が強いのだ。


高山大臣と財務省は、アメリカの後ろ盾を得て、放漫財政についてはブレーキを踏もうとするのかもしれない。それでも、植田日銀総裁は「物価上昇の様子をもう少し確認して、物価が上昇気流に乗っているのか、インフレの兆候が見えるのかを確認したい」とかいって、利上げを見送るのではないだろうかな。一息ついていた円安のトレンドに対して‘‘利上げ見送り’’という冷や水をかけることによって、かえって円安方向に向かわせてしまい、せっかくのベンセント長官の口先介入による効果を水泡にしてしまうんじゃないかな。

まったく、利上げ見送りで円安の再燃となると、植田日銀総裁による‘‘年寄りの冷や水’’っていえるんじゃない。こうなると、輸入物価はさらに上昇し、今まで以上の物価上昇の波が押し寄せることになる。高市総理の‘‘責任ある積極財政’’という名の放漫財政と相まって、日本経済の悪夢再来が現実のものとなるともいえる。もう、真っ暗な将来しか思い描けないや。

アッ、そもそも「年寄りの冷や水」って、こういう使い方ではなかったな。言葉遣いには気を付けよう。間違えて、使わないでくださいな。




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