総理大臣への手紙

 歳末寒波の寒さも中休みとなり、少しは過ごしやすい日中となった。しかし、この中休みも一日だけで、明日からはまた寒さがぶり返すそうだ。おかげで、年末年始は寒い日々が続くこととなりそうだ。



拝啓 高市総理大臣殿

メディアからの情報によると、来年度の概算予算が確定をしたそうですね。総理がかねてからおっしゃっていた”責任ある説教財政”を実現するにふさわしい、過去最大の122兆円予算となるんですね。新規国債額も29兆5840億円と、5年ぶりの増額で大盤振る舞いになりましね。「この内閣では、『経済あっての財政』の考え方を基本とする。『強い経済』を構築するため『責任ある積極財政』の考え方の下、戦略的に財政出動を行う」と力強いお言葉を発せられている。


威勢が良いのは結構なことですが、高市総理の実績はない中で思い込みだけでの突進はおやめいただいた方がよろしいのではないのでしょうか。デフレ下の安倍政権が主導したアホノミクスは破綻していることは、もうお分かりのことではないのでしょうか。トリクルダウンなんて、単なる幻想でしかなく、富めるものはさらに富を増やし、それ以外のところに富が行きつくことは一切なかったじゃありませんか。

GDP比債務残高の減少も、高市総理が何かしたという結果でないことはお分かりのことと思っています。女性初の総理総裁になられて、万能感に浸られているのかもしれませんが、少しは自制という言葉を思い起こしてみてはいかがでしょうか。


日本全体は円安によるインフレに包み込まれています。インフレ、政府には良い響きでしょう。物価が上がるのですから、消費税も自然増で増えていきます。おまけに、法人税も自然増となっていることでしょう。もうこのような状況ですから、消費税の廃止なんて口が裂けても言えないですよね。

でも、国民はインフレによる物価の上昇分の負担増、実質賃金の実質金利も実質年金給付額もマイナスとなっているんですよ。お役人様やら、議員サマにはわからないかもしれませんが、ステルス課税として国民のフトコロからお金をかすめ取っているような状況が、連綿として続いているんです。その結果は、実質GDPはほとんど成長をせず、国内GDPの主要な要因となる実質の個人消費は減少を続けています。この落ち込みの穴埋めになっているのが、政府支出だという事に考えを及ぼしてみる機会に、この年末年始を使われてはいかがでしょうか。もう、家計は疲弊しきっています。年金生活者も青色吐息の年末を迎えざるを得ません。新年に希望が持てないなんて、なんと寂しい国に成り下がってしまったのでしょうか。勇ましいお言葉はありがたいですが、もう少し庶民の生活を見ていただけると大変ありがたいのですが。


「責任ある積極財政」といわれていますが、どうみても、長期的には借金を増やすだけではないのでしょうか。「ニワトリが先かタマゴが先か」ではありませんが、経済成長による収入増を図り、無駄な支出を省いていくことをしないと、お上は栄えるけれども民は貧する、ということになり、国民生活はますます苦しくなるばかりです。自民党が代わったと見せたい、あるいは変えたんだという思いが強すぎる高市総理ですが、このままでは「責任ある積極財政」は「無責任なる放漫財政」となるのではないですか。そうなれば、更なる円安を誘導し、それこそハイパーインフレのトリガーを引きかねません。国民は物価高にあえぎ、令和の飢饉の様相を醸し出すのではないでしょうか。突っ走ることも重要ですが、今一度、立ち止まるという勇気が今は一番重要ではないかと思います。

今後も日本経済立て直しに厳しいかじ取りが続くと思いますが、お身体をご自愛ください。


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