またも暴走する環境省
環境省がまたまた、いらないことを画策しているようだ。それは、なんと”アイドリングストップ”をまたぞろ義務化しようとしているらしい。かつては、アイドル時のガソリン消費量を無くして、二酸化炭素の排出削減にも貢献するという触れ込みだった。しかし、停止してから再始動するたびに、車は振動してウザったいものであった。さらにいうと、夏の暑い日に信号とかで停車すると、エアコンもストップしうんざりするほど暑くなる。また、寒い冬の日であれば、デフロスターが止まって窓が曇るなんて言うこともあった。
お陰で、アイドルストップがついている車でも、アイドルストップが発動しないように、その機能を止めるスイッチすら出されていたりもした。多くの人はアイドルストップの機能を無効化していた。そのうちに、自動車メーカーもアイドルストップを搭載しない車の販売を始めた。そのうえ、アイドルストップの機能のない車は数万円安い仕様となっているのだから、そちらの仕様の方が爆売れしている。もう、アイドルストップなんていう技術は、過去のものだと思っていたのに、環境省はなにがなんでも自動車の装備としての義務化を図りたいようである。
環境省の錦の御旗は、”停車中のCO2排出がゼロとなり、環境に優しい”という地球環境に配慮しており、面と向かっては反論しにくいものである。こういう錦の御旗の立て方に関しては、官僚たちには一日の長がある。面と向かっては反対できないような、一見すると正論のような言葉で自分たちの政策を押し付けてくる。
しかし、消費者の側からするととんでもない言いがかりだとしか思えない。まず、自動車の排出ガスであるが、エンジンの進化がとんでもなく進んでおり、今や熱伝導率は40%を超えようという状況になっている。このことにより、燃費は改善されアイドル時にエンジンを止めても、ガソリン使用量は以前とは比較にならないくらいに減っている。逆に、今やアイドル中にエンジンを止めて再始動する方が、CO2の排出量は多くなっているのが実情だともいえる。
さらに、車が停車するたびにエンジンがストップし、再始動でエンジンをかけるアイドルストップにより、車のバッテリーは劣化が早くなってしまう。しかも、アイドルストップ車に搭載されているバッテリーは、そうでない車の倍以上の値段がする。それが、従来の抜釘リーよりも早く劣化するので、交換頻度も増えるし、出費も増える。
もっと言うと、日本国内では信号が多くて、ゴー・アンド・ストップの繰り返しとなるのが都心での運転の常である。1キロの道路に3つくらいの信号が設置されていることもある。こうなると、そのたびにエンジン停止と再始動を繰り返すので、運転している人や同乗者はそのたびに”ブルッ”という振動を感じることになり、非常に疲れる要因にもなる。
どうも、環境省はいらんことを押し付けることが、自分たちの省の仕事だと思っているとしか思えない。レジ袋の有償化もわれわれに押し付けるだけ押し付けて、結局は家庭内のごみの一時収容用のプラスティック袋を新たに買う事になっている。本当に、環境に悪いのかどうかも示さず、イメージ先行で政策断行し、ただ単に家計をひっ迫させただけだ。レジ袋がなくなっても、結局は同じようなものを使用している現状を考えると、レジ袋を悪者にして、イメージ戦略を誘導しただけじゃないのかな。レジ袋なくしても、環境問題に影響は全くなかったのであれば、不便な生活の要因を去ることをしない環境省はいらんことしいの省だということになる。
今回は、自動車のアイドリング中のCO2を悪者というイメージ戦略の主役に据えて、再度アイドルストップの義務化を押し付けようって魂胆だ。しかし、その裏にはガソリン車からハイブリッド車もしくはEV車への転換を促進したいという思惑を持っているようだ。ヨーロッパや中国に対して、EV化への動きが遅れていることは否めない。その中で、CO2削減に向けた要因としての自動車のEV化を錦の御旗としている。本来の目的を隠して、環境という隠れ蓑の中でメーカーも、消費者も望まないアイドルストップ機能を押し付けようっていうのは、本末転倒の最たるものだ。
もう、決めたからちゃんと守れという、お役人ならではのやり方で押し切ろうってんだろうな。これは、マイナンバーやETCなどと同じやり方だ。こんなところに、またぞろデマ太郎でも出てきたら、目も当てられないままに押し切られちゃうぜ。もう、過去の技術である”アイドルストップ”なんかを押し付けないでもらいたいもんだ。

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