バブル経済 こぼれ話
台風一過で、雲一つない快晴となった。昨日は、静岡県や茨城県では竜巻と思われる突風が吹いて、大変な被害を受けたところがあったようだ。被害にあわれた方々に対して、心よりもお見舞いを申し上げます。
今日、9月6日は9と6で「クロ」にちなんで、黒豚の日とか、黒酢の日と言われているみたいだ。黒豚も、黒酢も鹿児島が産地として有名だ。鹿児島は何故か黒に縁があるようだ。黒豚だけではなく、黒牛、黒地鶏などもある。また、黒酢だけではなく、黒糖も有名だ。そういえば、焼酎を入れる容器も「黒ぢょか」もある。とにかく、黒にちなんだ有名なものが多い。でも、さすがに「のどぐろ」は鹿児島の名産ではないんだよなぁ。しかも、氷系の名物は「しろくま」と黒とは正反対になるんだよなぁ。
おそらく、京都や江戸といった政治の中心から遠く離れた地で、なおかつ南にある島々を有していたことから、独特の文化を形成してきたのだろう。鹿児島市の中心部から20分程度の所には、仙厳園があり、その中には旧集成館反射炉跡が世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」となっている。この一帯が、当時は工業地帯の様になっていたそうだ。
また、ここからの桜島が正面に見える景観は雄大で、非常に美しく見える場所でもあります。そして、鹿児島の切子グラスの販売もされているので、ぜひ一度は行ってみてもらいたいところです。江戸切子と薩摩切子の違いとしては、江戸切子が透明で無色な透きガラスに細工を施したものに対して、薩摩切子はより細かい籠目紋内に魚子紋や色被せと言われる表面に着色ガラス層をつけた生地を用いたものが多くあります。さらに、薩摩切子はヨーロッパのカットガラスに範をとり、色被せの技法はボヘミアガラスや乾隆ガラスから学んだもののようです。
色被せの薩摩切子の特徴としては、特に色の層の厚さにあり、大胆な切子を施すことによって切子面に色のグラデーションが生まれます。これが、色被せ薩摩切子の特徴で「ぼかし」と呼ばれるものです。
しかし、残念なことに薩英戦争時にイギリス艦艇による集成館砲撃で被害を受け、幕末維新から西南戦争へ至る動乱もあって、その技術は明治初頭で途絶えてしまったそうだ。しかしながら、かつて大阪にあった硝子食器問屋の「カメイガラス」1980年代に大阪の切子加工職人たちとともに薩摩切子の復刻商品化を手掛けて、生産・販売を行っていたそうだ。しかし、1990年代半ばに「カメイガラス」は廃業をしたようだ。それでも、当時に販売・制作に関わった問屋や下請けの切子職人が、薩摩切子の復刻に関わった経歴を踏まえて商品販売や作家活動・教室を連綿と続けておられるようです。バブル期ならではの栄枯盛衰かもしれないが、文化的な役割を継承している面では、バブル経済も貢献していたことになる。
コメント