ギャンブラー
今日も温度がぐんぐんと上がっている。さわやかというよりも、蒸し暑い感じで汗ばんでくる。いよいよ、不快指数が上がる季節へと向かっているのだろう。ちまたでは、熱中症に注意を呼びかけだしてきた。水分をきちんととることと、気温が高い時にはエアコンを稼働させることにしよう。
東京オリンピック卓球子ミックスダブルスで金メダリストとなった水谷隼元卓球選手が、FXでどえらいことになっていると、SNSでバズっている。先月のGW期間中には1,000万円をこえる利益をたたき出したそうだ。ところが、6月に入って一転して追証で精算を迫られている旨の投稿がされている。
よく読んでみると、水谷元選手はFXで25倍のレバレッジを掛けた取引をしているようだ。FXのことはσ(-"-) はよくわからないけれども、25倍というのは尋常ならざる倍率のレバレッジと言える。常に勝つことが保障されているのであれば、25倍のレバレッジで取引すれば、大きく資産を増やすことができることになる。しかし、投資は価格が上がったり下がったりしながら動いていくものだ。勝っている時には、利潤が25倍に膨れ上がるけれども、負けるとなると損した部分が25倍となるので、負けが大きくのしかかってくることになる。
株式においても、投資信託等で2倍のレバレッジをきかせたものや、3倍のレバレッジというものがある。また、信用取引もあるので自分の資産以上の投資を行うこともできる。しかし、確率論からするとレバレッジをかければかけるほど、ラッキーで勝つことはあっても、複数回の取引を継続して取引をしていくと、一回の大きな損失が発生しただけでもそれまでの利益を食いつぶし損失が発生する。レバレッジを掛けないで取引をする方が、一回の利益は少ないものの、被害を被る程度は低くなる。
人間、一回当たりの儲けに目がくらみ、レバレッジをかけた投資を行いがちである。しかし、株価は常に右肩上がりで上がることはなく、乱高下しながら右肩上がりに上昇していくことが多い。この乱高下の結果たった一回の下げが問題なのだ。レバレッジをきかせればきかせるほど、この一回の下げ幅がそれまでの利益分を吹っ飛ばし、一気に損失へと向かうことになりかねない。これまでの100年間の株価の推移をあてはめても、レバレッジをきかせればきかせるほどリスクは大きくなっていき、最後には元金まで失ってしまう事にもなりかかねない。
FXにおいて追証が発生するとなると、25倍のレバレッジであれば、とにかくその負け分の現金を口座に入れなければならないはずだ。もし、その負け分の現金を口座に追加で預け入れなければ、強制終了させられて大負けを被ることになる。
元水谷選手が行っていることは、もはや投資とは言えず投機でしかない。いや、もう、ここまで行くと投機でもなく、一か八かの博打そのものと言える。近頃は、オンラインカジノによる逮捕もおこなわれている。このレバレッジを25倍にもしたFX取引もオンラインカジノに近いものがあると感じている。主催者が反社でないだけで、ギャンブルであることには疑いはなさそうだ。勝負事でしびれる感覚が欲しいのかもしれないけれども、破産や町の金融会社へ駈け込んだり、闇金融のお世話になったり、人のお金に手を伸ばすなど、不幸な人を量産しないためにも、金メダリストがこのようなギャンブルのような行為をしない方が良いんじゃないかな。ジジィのお節介な一言だけどね。人生は長いようで短いんだよ。少なくとも、”投資”っていうなら、投資として継続して取引がし続けられるような行動をとってもらいたいものだ。
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