さなえあれば憂いなし
総理大臣の働き方が、話題になるような昨今である。自民党総裁選に勝利した時に「働いて、働いて、働いて、働いて、働いて参ります」と宣言した。この時の発言を、共産党や立憲民主党の方々が取り上げて、国民に労働を強いるとか、働き方改革の姿勢に反すると、即座に反応した。
そして、臨時国会の予算委員会が始まった時に、午前3時に官邸に出勤し、その日の答弁に備えるために午前3時に公邸での勉強会となったようだ。これに対して、立憲民主党の議員が明け方に出勤した理由を問われ、総理は「省庁が作成する答弁書が出来上がる時間がおおむね3時ということで、3時に公邸に行った」と説明した。予算委員会における質疑に先立って、各党の議員が政府に事前通告する質問が、6日夕方の時点で出そろっていなかったためらしい。総理大臣ともなると、”備えあれば憂いなし”とするため、最後の最後まできちんと確認しているのだろう。ほんと”さなえあれば憂いなし”だよな。ここまで、周到に準備する人もなかなかいないことだろう。
かつては、この通告する質問については、当時の与野党が「前々日の正午までに質問の容姿等について通告する」と決めたものが「2日前ルール」としてあった。それが2014年に「速やかな質問通告に努める」と変更されたそうだ。
2日前という明確な期日の表記はなくなったものの、”速やかな”という文言に置き換わっているという事は、(優秀な国会議員なのだから)当然、前々日までに質問を提出するのを、もっと早くしようという意図をもって変えていったのではないだろうか。(ところが、質の低い議員が多くなってしまって)決まりがなくなったのだから、いつでも良いやと解釈する人が増えてしまったのだろう。そして、期日が明記されていないのだから、ぎりぎりに出す議員である俺様が正しいんだと居直っている。
そもそも、立憲民主党の内規では”質問の事前通告の適正化のため、委員会開会の前々日など適切な日時までに質問を通告する慣行を徹底する”と定められている。にもかかわらず、この党の議員の一部の方は”この慣行”を徹底されていないようだ。質問の通告を遅らせてしまうことが、官僚たちの仕事の負荷となり、ひいては残業や泊りの発生につながる、働き方改革への阻害要因にもなってしまうという事すら考えつかない、想像力不足な残念なお人なんだろう。
誰も好き好んで、午前3時に出勤はしたくないだろう。σ(-"-) なら、そんな勤務時間は願い下げしたい。というか、その時間(草木も眠る丑三つ時)はぐっすり夢の世界に浸っている。質問通告が”前々日”から”速やかに”に変わったからといって、2日前のルールはもうないんだというのは、違うと思う。その質問に対して各所に問い合わせをし、過去の答弁と矛盾がないのか精査をし、答弁する人が読み込めるようにするならば、当然的にもっと早く質問を通告しないといけなくなる。官僚の働き方改革にも責任をもつべき国会議員が、官僚は働き方改革しなくてもよいと言っているように聞こえる。こういうのを、ご都合主義っていうんじゃないんだろうか。
官僚の超過勤務の要因に、質問通告遅延が上がっている。そして、その常習犯が立憲民主党であるという人事院による調査結果も出ている。周囲への配慮が欠けていて、自分には甘く、他人への追及は厳しい、足を引っ張っているとしか思えない立憲民主党さんは、まずは自らの襟を正していくことが求められているんじゃないのかな。





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