山高ければ、谷深し

 日経平均株価が50,000円の壁を突破し、最高値を更新した。かつてのバブル崩壊後、初めて見る高値だ。なんでも、50,000円は通過点で、”サナエノミクス”実現で新に日本経済再興なんだとか。


アベノミクスとかサナエノミクスとか、訳の分からない経済政策を根拠に、株価が上がっている。実体経済を反映したものではなく、あくまでも期待だけで株価が上がっているとしか思えない。株価があがっても、日本経済は成長の推進力を持っているとは到底今は思えない。円安となっている中という事を考えると、日本企業が安く海外の投資家に買いたたかれているともいえるのではないだろうか。今の状況を考えると、円安が進んでいるし、物価は上昇を続けている。経済の観点からは、問題が山積みになっていると思われる。そして、株価は上がっているけれども、企業が投資をして生産性をあげるとか、新たなイノベーションが起こっていたり、賃金の上昇につながるのならば良いのだけれども、どうも株が買われて乱高下するだけのような気がする。日本の産業界をみても、世界をけん引するような業種や分野がなさそうだし、お得意の車でさえどうも芳しくない。こんな状況なのに、日本経済の再興だなんて、あまりにもポジショントークが過ぎると思ってしまう。


高市政権の具体的な政策が決まって、理由があっての株高ならば納得はできるけれども、まだまだ具体的な政策が何一つも決まっていない中での株高は、バブルともいえるのではないかと思う。投資というよりもギャンブルのような投機をしている人にとっては、千載一遇のチャンスなんだろうけれども、多くの一般人にとっては近づいてはいけない局面と言えるのではないだろうか。

そして、この期待感だけで上がっているという事は、期待が外れた場合には株価が下がるという事になる。しかも、日経平均のバブル後の最安値からみると、今回の高値は非常に高いといえる。昔から、”山高ければ、谷深し”という格言がある。今の状況は、浮かれすぎた人々による、饗宴のようなマーケットになっているのだろう。そして、ババを引くのはいつも後から提灯をつけようと飛び込む一般人と決まっている。”サナエノミクス”か”サザエノミクス”かしらないけれども、浮かれすぎた情報に飛びつかないことが重要だ。おそらくは、今回もこの局面の前に仕込んでいるプロたちは、今の状況を囃し立てて、ババを引く人を寄せ集めていることなんだろう。





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